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反乱の夜明け #8-b
幕間 2 :
コーポレート・セクターとタイオン・ヘゲモニーのあいだのどこかで

年 代 出 来 事 場 面 参 考


  ハン・ソロはゆっくりと目を醒まし、突き刺すようなまばゆい太陽の光にしぶい目を開けた。点火しないエンジンのように頭ががんがんし、口の中はバンサのまぐさのような味がする。彼はうめき、寝返りを打ってうつぶせになり、ぎらつく太陽の光から目を隠した。
  それから数分後、頭を抱えながら、ようやく起き上がった。いったい何だって、ゆうべはあんなパーティをやる気になったのか。このところ、毎晩パーティ続きで・・・。
  おぼろげな記憶では、楽しかったようだ−とても楽しかった。彼は二日酔いの頭でバックパックを探り、頭痛薬を見つけ、水も飲まずにそれを口の中に放りこんだ。そして再び横になり、何分かそのままじっとしていた。やがて薬の効果が現われ、頭の痛みが消えはじめた。
  目を開けると、彼は薄暗い部屋を見まわした。あちこちに食べ物が散らばり、ボトルが転がっている。部屋の中は雑然として、奔放なパーティーだった様子がしのばれた。あの娘の名前は何だったか?思いだせない。
  だが、ふたりが楽しいひと時を過ごしたのは明らかだ。
  ハンはオーソリティ・エスポの船のパーサーから手に入れたクレジットで、もう何週間も遊び暮らしていた。手持ちのクレジットは、数週間前フィオラに別れを告げたときよりも、かなり少なくなっているにちがいない。
  フィオラといえば・・・彼女が一緒ならどんなによかったか。だが、彼がコーポレート・セクターを立ち去ろうと決めたとき、彼女は仕事に戻らなくてはならないと、故郷に向かう客船を予約した。奴隷売買の組織を突き止めた功績で、きっと昇進できる、彼女はそう言った。
  それ以来、ハンとチューイーは少なくとも五つの異なった惑星に降りた。ハンはしぶい目で、ホテルの白いカーテンをかすかなオレンジに染めている陽射しを見た。“ここはいったい何という惑星だ?”
  どんなに考えても、一向に思いだせない。
  彼はベッドをおり、リフレッシャーに向かった。頭痛はだいぶ和らぎ、かわりに空腹が頭をもたげていた。シャワーで目覚まし代わりに熱いお湯を浴びながら、彼はタイルの壁に寄りかかった。“うーむ・・・”
  ちらっとナー・シャッダのことが頭をよぎった。みんなどうしているだろう?そろそろナー・シャッダに帰る潮時かもしれない。いまなら、まだ多少はクレジットも残っている。
  友だちの顔が次々に頭に浮かんだ。ジャリク、マコ・・・もちろん、ランドもだ。ランドはどうしているだろう?<ファルコン>に代わる船を見つけただろうか?
  そしてブリアは?
  ハンはため息をついた。帝国領に戻ったら、ブリアを捜してみようか?
  “ああ、そうとも。簡単なことだ。コレリアン・レジスタンスの秘密司令部を見つけ、そこに入っていって、昔の恋人に会いたいと言えばいい・・・たぶんブラスター弾で眉間をぶち抜かれるだろう”
  少しばかり気分がよくなって、ハンはお湯を止め、服を着に寝室に戻った。まずは腹ごしらえだ。それから<ファルコン>とチューイーのところに戻るとしよう。ここがどこだか知らないが、このくそ惑星を立ち去る潮時だ。


反乱の夜明け
P.188 - P.189
NEXT : ハットと反乱軍の交渉

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Last Update 20/Jul/2000