The Golden Age of the Sith

旧共和国(Old Republic)の完全な歴史を記す書物は一千冊にも及ぶ。
しかし、いくつかの事件や出来事は、世代を越えて伝わる間に伝説となっていった。
＜ハイパースペース大戦(Great Hyperspace War)＞もその一つである。
勇敢な若き探検家ゲイブ(Gav)とジョリ(Jori)のダラゴン(Daragon)兄妹は、いかにして銀河の二大帝国の激突を招いたのか．．．．。
オドン=アール(Odan-Urr)は、いかにして強力なジェダイ(Jedi)へと成長し、ついにはマスター(Master)となったのか．．．．。
コロス星系(Koros System)の７惑星は、いかにして文武に秀でたテタ女帝(Empress Teta)に統一されたのか．．．．。

ルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)の誕生とパルパティーン(Palpatine)の帝国が崩壊する五千年ほど前．．．．。
エグザ・キューン(Exar Kun)とウリック・ケル=ドローマ(Ulic Qel-Droma)が手を結び、引き起こした壮絶な大災厄＜シス大戦(Sith War)＞の一千年ほど前．．．．。

その物語は語られる、シス・ホロクロン(Sith Holocron)によって．．．．．．

古代のライトサイドとダークサイドの戦い、それはジェダイ騎士団が初めて経験する大分裂であった。
一世紀に渡る流血の末、ダーク・ジェダイたちは敗北し、息も絶え絶えの艦隊ごと追放され．．．、．．．銀河を渡り未知なる世界にたどり着いた。
敗北したダーク・ジェダイたちは、そこに未開の文明と新しき住民を見つけ、支配した。その民族の名は、＜シス(The Sith)＞。
ダーク・ジェダイは神のごとく崇められた．．．、．．．無限の英知と素晴らしき奴隷たち。
追放されたジェダイたちは、シスに先進文明を授け黄金時代をもたらした．．．、．．．新しき邪悪なる帝国を。

5000 BSW4	星の名は歴史の彼方に消え去っていた。しかし、若きジェダイの名は消え去らなかった．．．．彼の名はオドン=アール(Odan-Urr)。彼はジェダイの訓練を既に終了していた、だが、伝承や歴史の魅力にとりつかれていた。特に＜シス＞の歴史に．．．．。
	オドン=アール(Odan-Urr)「マスター・ウールー！また、古文書から新事実をたくさん見つけましたよ。その話を聞いてくれませんか。」マスター・ウールー(Master Ooroo)「オドン=アール、君は巻物と文書にまみれて一生涯を送ることに満足しているようだ．．．。だが、ジェダイ騎士(Jedi Knight)には、それ以外の責任と義務があるのだ。」ウールー「私の＜ジェダイ・プラキシウム(Jedi Praxeum)＞で、知識と同じぐらい行動が大事だということを学んだはずだ。そのことを実践するときが来た。一人のジェダイとして戦火を消しに行かねばならん。コロス星系(Koros System)では、テタ女帝(Empress Teta)が７惑星のうち六つまでを統一した。だが、最後の戦いで苦戦しておる。オドン=アールよ、君の参加によって、多くの生命が救われ平和を達成することができるはずだ。」オドン=アール「どうしてもということなら行きますが．．．。そんなことより歴史を学んでいた方がいいですね。」	ジェダイ・プラキシウム Jedi Praxeum
	ここは、アーバ・ザ・ハット(Aarrba the Hutt)の整備工場(service Dock)。 “宇宙船の修理が、安い！早い！丁寧！どんな修理も引き受けます！しかも、お手間はとらせません！” 極めて危険な仕事を請け負う輸送業者、ホーク(Hok)とティマー(Timar)のダラゴン(Daragon)夫妻は、出発の準備をしていた。この仕事は、人助けだ．．．．しかも儲かる！ホーク・ダラゴン「＜シャドウ・ランナー(Shadow Runner)＞を、こんなに早く直してくれて助かったよ、アーバ！キレック(Kirrek)で包囲されてる兵士たちに救援物資を届けるのが、期限切れになるところだったんだ。」ティマー・ダラゴン「支払いなんだけど、成功報酬をもらってからにしたいんだけど、いいかしら？」アーバ・ザ・ハット「ふぉ！声がでかいぞ．．．クズどもに、ハットが支払いを延ばしたなどと聞こえては困る。」ゲイブ・ダラゴン(Gav Daragon)「お～い、父さん、母さん！僕とジョリが手伝おうか。＜スターブレーカー12(Starbreaker12)＞でついていくよ。」ジョリ・ダラゴン(Jori Daragon)「ちょっとやめてよ、ゲイブ。そんなことさせてくれないわよ。危険すぎるもの。いつもの言い訳じゃないの、もう聞き飽きたわ。」	シナガー Cinnagar コロス星系 Koros System

	ホーク「ゲリラたちの攻撃を受けて砦は１ヶ月も包囲されているんだ。テタ女帝のクラックトルーパーといえども、その封鎖を破れないでいるんだ。」ティマー「とっても危険なのよ、あなたたち。超低空ですばやく侵入して、お腹を焦がす前に脱出するのよ。」アーバ「ふぉ！おまえたちが戻ってくるまで、＜スターブレーカー12＞を担保に預かっておくぞ。うまくいかなかったときは．．．、ま、そんなことはないだろうがな。」ティマー「２，３日で戻ってくるわ。キレックへの星系内旅行みたいなものよ。」ホーク「頑丈な箱入り物資を落として、戻ってくるだけさ。じゃあな！」ゲイブ「あ～あ、楽しみを持ってかれちゃったな。俺だっていい腕してるのになぁ。」ジョリ「あんたの腕前なんてまだまだよ、ゲイブ。あたしは違うけどね！」	シナガー Cinnagar コロス星系 Koros System
	オドン=アール「初めまして、同志よ。」メミット・ネイディル(Memit Nadill)「ようこそ、オドン=アール。私はメミット・ネイディル。テタ女帝のジェダイ顧問(Jedi Advisor)です。」オドン「私は、戦士というよりは学者なんですよ、メミット・ネイディル。だから、今回の課題はとっても重荷なんです。」メミット「我らが戦士たちは、ここのところ失敗続きでしてな、もしかすると成功の鍵は学者どのかもしれませんな。」	シナガー Cinnagar
	テタ女帝は、厳かな謁見の間を軍指令センターに代用していた。コロス星系の７惑星のうち、統一された六つの惑星は相互に交易と援助をおこなっていた。しかし、惑星キレックの海賊たちは、全ての提案を拒否し続けた上、攻撃範囲に入る全ての宇宙船に報復攻撃をおこなっていた。テタ女帝「キレックの反乱軍は、我が前線部隊を包囲し続けています。前回の救出作戦の後に、彼らは人質五十人を虐殺しました。」	シナガー Cinnagar

	メミット「テタ様！ジェダイが駆けつけてくれました。オドン=アールです。」テタ女帝「交易同盟は、星系内の全惑星に恩恵をもたらします。しかし、反乱軍は法を無視して好き勝手にやりたいのです。もはや、彼らを許しておくことはできません。全軍を投じれば勝てますが、大量殺戮は避けたいのです。」オドン「失礼ですが、閣下。わたしが学んだ技のひとつに、死傷者をほとんど出さないで勝つ方法があります。ジェダイ戦闘瞑想(Jedi Battle Meditation)と呼ばれる技です。」メミット「それは凄い。わたしにその技を見せてくれないか。われらの艦隊がもうすぐ出撃するところだ。」	シナガー Cinnagar
	管制塔「「確認！出力をあげろ！中隊リーダーは報告をせよ！ゼータ中隊、．．．ブラスターをチェックせよ！」」オドン「わたしは、状況についてもう少し考えた方が良いと思うのだけど。」メミット「ジェダイは、必要とされるときには即行動せねばならん。今すぐ、ジェダイ戦闘瞑想を教えてくれ。」メミット「ライトセーバーの準備をしておくことも、ジェダイの日頃からの心構えだぞ。」	シナガー Cinnagar
	オドン「実戦なんて初めてだ。でも、マスター・ウールーの言葉通り、“ジェダイは初めてのことを恐れてはならない”のだ。」オドン「ジェダイ戦闘瞑想のコンセプトは簡単なんだ、メミット・ネイディル。戦士というものは戦闘状態になると、心の中に恐怖と希望が入り交じる。わたしや君のようなジェダイが集中力を集めることで、仲間たちの希望を強くしたり、敵の恐怖心を強めることができる。すると彼らには心に浮かんだことが、あたかも現実のごとく感じられるのだ。」キレックの海賊たちは、テタ女帝軍の砦を包囲し、砦を墓標に変えようとしていた。しかし海賊たちに、オドン=アールのジェダイ戦闘瞑想の力が押し寄せる。海賊兵士１「また何かが来るぞ！」海賊兵士２「大艦隊のようだ．．．勝ち目はないぞ！」海賊兵士３「悪い予感がする！」	キレック Kirrek

	メミット・・・君たちは助かった、苦しみは終わった、もうすぐ迎えに行くぞ。・・・テタ軍兵士１「助かったぞ！」テタ軍兵士２「奇跡だ！奴らの包囲が崩れた！」オドン「テタ女帝の勝利だ。７惑星は統一され、コロス星系に平和が戻るだろう。」時として、死を覚悟した敵が、やけくその攻撃に出ることがある。海賊兵士６「勝ち目はない．．．だが、少しでも奴らを道連れにしてやる！降伏なんかするものか！弱っているところを狙え！できるだけ道連れにしろ！」	キレック Kirrek
	ホーク「あそこを見ろ。戦闘が終わってしまったように見えるぞ。手遅れでないことを祈ろう。」ティマー「テタ女帝軍、こちらは＜シャドウ・ランナー＞、暗号モードで指示をお願いします。緊急航行にて救援物資を落としますので、上空に注意してください。」ホーク「少し高度を上げるか？このままで大丈夫か。」ティマー「問題ないわ、ホーク。このまま行けるわ！」ホーク「超低空で駆け抜けるぞ。奴らは艦隊の攻撃を防ぐだけで手一杯だ。奴らが瞬きしている間に脱出だ。」ホーク「十字砲火だ！」ティマー「横転して避けて、ホーク！シールドがやられたわ！」ホーク「荷物が重すぎてコントロールできない！」ティマー「緊急回避．．．間に合わない！」	キレック Kirrek

	テタ女帝軍戦闘艇１「「残弾が少なくなりました。」」テタ女帝軍戦闘艇２「「もう充分だろう．．．全滅させなくてもいい。」」	キレック Kirrek
	オドン「私たちは勝った．．．が、ひどい状況だ。」メミット「いや、オドン=アール．．．大量殺戮には違いないが、君の戦闘瞑想が多くの人たちを救ったことも確かだ、それを忘れないでくれ。」オドン「あの輸送船に乗っていた気の毒な魂にも、そう言えるかね。戦争は二度と見たくないよ。」	キレック Kirrek
	アーバ「ゲイブ、ジョリ．．、知らせが届いたぞ．．。」ジョリ「父さんと母さんが、こっちに着いたんじゃないの。」ゲイブ「よし、これで俺たちの＜スターブレーカー＞は取り戻したようなもんだ。」しかし、アーバの知らせは、二人の期待に応えてはくれなかった．．．。アーバ「おまえたちのもう一機の船は担保に入っていたな．．．だが、返してやるよ。両親が血で借りを払ってくれたからな。」	シナガー Cinnagar